Ep.#15 Character(登場人物)
Main Characters(メインキャラクター)
Mugen
Stray
ムゲン
無宿人
Jin
Stray ronin
ジン
無宿浪人
Fuu
Former Cafe staff
フウ
元茶屋店員
Momo
Flying squirrel
Fuu’s pet
モモさん
エゾモモンガ
フウのペット
Guest Characters(ゲストキャラクター)
八葉
公儀 御庭番
公儀隠密 伊賀 陣八の娘
花魁として、根来衆津田一族の巣窟である遊郭に潜入している
半吉
公儀 御庭番
人足として、 根来衆津田一族の巣窟である偽小判製造工場に潜入している
偽小判の持ち出しが露見し、根来衆に捕まる
百地 銀佐
忍者集団、根来衆津田一族の末裔
偽小判を製造している
滝川
花魁
瀬山
花魁
Ep.#15 Location(舞台)
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
Locations: 大阪 新世界/飛田新地 Shinsekai & Tobita Shinchi in Ōsaka
The location of episode #15 is “Shinsekai” located in Ebisu-higashi, Naniwa-ku, Ōsaka City, Ōsaka Prefecture, and the red-light district “Tobita Shinchi” in Sannō, Nishinari-ku (I think).
第15話の舞台は、大阪府 大阪市 浪速区 恵美須東に位置する『新世界』、および西成区 山王にある遊郭『飛田新地』です(だと思います)。
* For more information about Shinsekai & Tobita Shinchi, please check the link below if you are interested.
※ 大阪 新世界および飛田新地について、下記のページにまとめましたので興味のある方はクリックしてご参照下さい。
Shinsekai is a downtown area, and Tobita Shinchi is the common name for Tobita Yūkaku.(新世界は繁華街、飛田新地は飛田遊郭の呼び名。) Shins[…]
Ep.#15 Keywords(キーワード)
公儀
公儀とは、日本の中世から近世において「公権力」を指した語です。本来は「公家(朝廷に仕える貴族)」や天皇を指します。
「武家」と区別していましたが、室町時代に武家政権が認識されると、公権力側を「公儀」と呼ぶようになり、江戸時代になると、江戸幕府や藩などざっくりと「公権力」を指すようになりました。
隠密
隠密とは、主君などの密命を受けて秘かに情報収集などに従事する者をいいます。
隠密が忍者として活躍したのは戦国時代で、特に伊賀と甲賀は有名でした。
伊賀の忍者は江戸幕府に登用され隠密としての職務を握りました。
御庭番
御庭番は、江戸時代の第8代将軍・徳川吉宗が設けた幕府の役職です。
公式には江戸城の奥庭を管理する役職ですが、実際には将軍や老中以下幕閣の命を受けて秘密裡に諜報活動を行った隠密でした。
傭兵
傭兵とは、誰かに雇われて直接的に利害関係の無い戦争に参加する兵またはその集団のことです。
『武士』も傭兵的要素を有していました。
江戸時代になると、長期に渡る平和で戦争が途絶えたため傭兵的な要素は失われていきました。
鉄砲で武装する雑賀衆(紀伊国)根来衆(紀伊国)、忍術を使う伊賀衆(伊賀国)・甲賀衆(近江国)などの特殊技能集団が傭兵的に雇われていました。
根来衆
根来衆は、戦国時代に紀伊国北部の根来寺の僧兵集団です。
雑賀衆と同様に鉄砲で武装しており、武術に優れ、南近畿において武将・諸侯の傭兵集団としても活躍しましたが、 戦国時代に豊臣秀吉による根来寺の焼討ちにより滅ぼされました。
※ 僧兵(法師武者)については、#9 魑魅魍魎もご参照下さい
茗荷紋
引用:発光大王堂『丸に抱き茗荷紋』
『丸に抱き茗荷紋』は、ストーリー上で根来衆の紋として使用されている家紋です。
こちらは縁起物の定番家紋で、この家紋を用いている著名人は多数存在するそうです。
丸に抱き茗荷紋は、茗荷紋の一種で、食用として利用される、ショウガ科ショウガ属の多年草である、ミョウガの花穂をモチーフとして図案化した植物紋です。
ミョウガと言う呼び方の由来は、かつて日本へ、ショウガと共に伝来した際のそれぞれの呼び名に、香りの強い方を「兄香(せのか)」弱い方を「妹香(めのか)」としたのですが、後に呼びが訛って、ショウガ・ミョウガとなったという説が有力です。
このミョウガという呼びが、知らぬ間に授かっている神仏の加護・恩恵の事を言う「冥加(みょうが)」と同一である事が、縁起物として多くの支持を受けて、家紋としての広がりを見せたとされています。そういえば、ショウガの家紋は聞きませんね。
また、天台宗の本尊である摩多羅神の神紋として用いられた為、比叡山延暦寺を始めとした、天台宗の寺院・仏閣はもちろん、出雲大社や日光東照宮などにも祀られた事も、茗荷紋が急速に広まった所以といわれます。
今では茗荷紋は、五大紋に、蔦紋・茗荷紋・沢瀉紋・橘紋・柏紋を加えた、十大紋の一つに数えられ種類も豊富ですが使用されている家紋のほとんどが、「抱き茗荷」紋か、この項で取り上げている、それを丸で囲っただけの「丸に抱き茗荷」紋であるとされています。
引用:発光大王堂
Ep.#15 Title(表題)
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
Four-character Idiom: 徹頭徹尾 Tettō Tetsubi
“Tettōtetsubi” is the word of “Zhu Xi” a Chinese Confucian scholar who built “Cheng-Zhu School”.
『徹頭徹尾』は、『朱子学』を構築した中国の儒学者『朱熹』の言葉です。
For more information about “Tettōtetsubi“, the title of episode #15, see the below page.
※15話のタイトル『徹頭徹尾』については、下記のページで詳しく解説しています。
From beginning to end(終始一貫して) Four-character Idiom: 徹頭徹尾 Tettō Tetsubi サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾 "Tettōtetsubi[…]
English Title “Bogus Booty”(英題)
『嘘のお宝』
出典:サムライチャンプルー(ロマンアルバム)徳間書店(2005/6/6)
bogus
(形容詞)偽の
booty
(名詞)戦利品
Ep.#15 Topics(話題)
Each Topic is summarized on the following pages.
トピックごとに下記のページにまとめました。
Please click the link you are interested in to check it.
気になるトピックをクリックしてご覧ください。
* This is my personal opinion.
※ 個人的な見解です。
* This topic is summarized on the following page.
※このトピックについては、下記のページにまとめました。
フウとムゲンが焼いて食べていた魚は『ニジマス』
引用:Wikipedia
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
ニジマス(虹鱒)は、サケ科に属する魚で、一生を淡水で過ごす小型の河川残留型と、川から海へ下って再び川へ戻ってくる大型の河川遡上型がいます。
夏でも水温が摂氏12度以下の冷たい水、特に流れが速く、酸素を多く含む川に生息しています。
水生昆虫や他の魚の卵などを捕食する肉食性の魚です。
日本での歴史は、明治10年(1877年)に米国から移入されたのが最初とされ、これ以降、各地で養殖は放流が盛んに行われました。
外来種だったのですね。
八葉が割ったのは『九谷焼の花瓶』
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
60円切手 日本郵便
九谷焼は、石川県南部の金沢市、小松市、加賀市、能美市で生産される色絵の磁器でです。
大聖寺藩領の九谷村(現在の石川県加賀市)で、藩の殖産政策として始められました。
以前発行された「九谷焼」の切手の絵柄は、15話に登場した壺のものに似ています。
伊藤若冲『牡丹小禽図』の壁
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
伊藤 若冲 画『牡丹小禽図』
ムゲンと八葉が居た遊郭の部屋の壁ですが、よく見ると伊藤若冲の『牡丹小禽図』のように見えます。
※ 目を凝らして見ると、ムゲンの頭に当たり割れたハズの壺があるようにも見えます。
伊藤若冲『薔薇小禽図』の襖
サムライチャンプルー #15 徹頭徹尾
伊藤 若冲 画『薔薇小禽図』
遊郭の一部屋で小判を判別する百地銀佐です。奥の襖は『薔薇小禽図』の絵柄が描かれています。
『伊賀衆』と『根来衆』
傭兵集団の運命を分けたものは何か
15話は、幕府御庭番の潜入捜査官により、遊郭を経営する通貨偽造集団を摘発するという展開でした。
特筆すべきなのは、敵対する幕府の隠密も、通貨の偽造集団も、元々は傭兵集団であった、という不思議な巡り合わせだと思います。
銀佐:「貴様らは」
八葉:「公儀御庭番。伊賀 陣八が娘、八葉。」
銀佐:「そうか、陣八の娘。同じ傭兵衆の血族に、津田一族が行を阻まれるとはな。」
伊賀衆(伊賀の忍者)は隠密として幕府に登用され華々しく活躍しましたが、根来衆は幕府により消滅させられるという、全く逆の運命を辿ることになりました。
以前、9話に登場した天狗集団は、違法な薬草を育てる僧兵集団の生き残りでした。
寺社に集まった天狗集団を目の当たりにした箱根足軽役人の山鼠が以下のように言及していました。
山鼠:「歴史の闇に消えていったはずの僧兵が、こんな形で生き長らえていたとは」
サムライチャンプルー #9 魑魅魍魎
傭兵(雇われ兵)の生き残りが江戸時代に残念な運命を辿ることになったのは、江戸時代が平和なために雇われ口が減ったのではなく、彼らが「僧兵(寺社の武者)」であったためです。
僧兵は、平安時代末期には強大な武力集団となり、政治的な権力も有していました。
そのことが災いし戦国時代末期に寺社勢力と激しく敵対した織田信長や豊臣秀吉により、約500年続いた寺社勢力は消滅させられることになったのです。
百地銀佐は「同じ傭兵衆の血族」と一括りにしていますが、僧兵集団だった根来衆に対して伊賀衆は郷士(地方の武士)により結成された集団でした。
それが、運命を分けることになった、そもそもの大きな違いです。
Ep.#15 My Thoughts(私感)
15話は摂津国(大阪府)が舞台でした。「関西編」のスタートです。
八葉の名前は、父である伊賀 陣八の八を取って八葉なのでしょうか。
悪の組織はとことん悪でなければならない
※ ここでは、『法律』は脇へ置かせて頂きます。
銀佐:「我ら『大義』の為には、何事も徹頭徹尾せねばならぬ。例外はない。」
悪役にも、大義があるものですよね。
本来、目的を共有した人が集まってすることだと思います。
今回は、徹頭徹尾できなかったので、お縄になりました。
悪いことをするなら、とことん悪でないといけません。